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what's FTO 〜三菱 ・ ギャランクーペFTO〜

三菱 ギャランクーペFTO ・ 主要諸元
製造期間 1971年11月〜1975年3月
全長×全幅×全高 (1600)3765×1655×1320 mm
(1400)3765×1580×1330 mm
室内長×室内幅×室内高 1520×1300×1080 mm
ホイールベース 2300mm
トレッド前 (1600)1335/(1400)1285 mm
トレッド後 (1600)1325/(1400)1285 mm
最低地上高 165mm
車両重量 875〜835 kg
駆動方式/乗車定員 FR/5名
エンジン 直4SOHC/1597cc〜直4OHV/1378cc
最高出力 110ps/6700rpm〜86ps/6000rpm
最大トルク 14.2kg・m/4800rpm〜11.5kg・m/4000rpm
トランスミッション 5MT・4MT
新車販売価格 755,000円〜600,000円
・・※グレード、年式により異なります

ギャランGTOの弟分的な存在としてデビュー


<概要>

ギャランクーペFTO(Galant Coupe FTO)とは、三菱自動車が製造していたパーソナルクーペです。

この車は1970年末で生産中止したコルト11-Fやコルト1200の後継として、1971年10月のモーターショーで発表後、翌月11月に発売されました。
ギャランGTOの弟分的な存在として登場し、ギャランのエントリークーペとして開発され、新世代の大衆車第一弾であるFTOは、1973年3月に登場するランサーのクーペ版が先行発売されたものと言えます。

車型は5座の、ファストバック+ノッチバックの両方の良さを兼ね備えた、独得のファストノッチ・スタイルを採用している2ドアクーペとなり、当時人気を集めていた20系カローラ/スプリンターのクーペに対抗して企画されました。

そのプロポーションは、ワイドトレッド&ショートホイールベースとかなり特徴的です。 この「軽快なクーペ」というコンセプトは、後年の2代目FTOにも受け継がれる事になります。

コンポーネントは52系ギャランからと紹介される場合もありますが、実際には旧コルト系からの転用も多く、マージンが不足してハンドリングに難を抱えていました。
更にホイールベースの短さゆえ、ジャジャ馬的な性格も持っていました。

初期型のOHCエンジンから、後にギャラン系で使われるSOHCを搭載し、最強の「1600GSR」は「小さな車体に大きなエンジン」の発想で、圧倒的性能を誇ったTE27レビン/トレノへの挑戦状でした。

・・
ギャランGTO ・                   ・ギャランクーペFTO


<エクステリア>

コルトFの後継から解かる様に、FTOの「F」の名はファストバックの「F」であり、画期的なそのスタイルは、リアから見るとセダン、サイドから見るとクーペで、後方視界とトランク容量の制約を解決しています。

乗用車の生産規模がそれほど大きくない三菱らしく、このFTOも成り立ちの多くをギャランシリーズと共用しており、エンジンフード(ボンネット)はコルトギャランと共用、半径50インチカーブドグラスとドアは、コルトギャランハードトップ、ギャランGTO、2代目ギャランハードトップとの共通部品です。
その為、ドアは車体に対して非常に長く見えます。

コンパクトなボディながらロングノーズを強調し、フロンドウインドーの傾斜もかなり強く、またボディ断面を楕円形に絞り込んだタンブルフォームをいち早く採り入れました。
そのショートノーズと当時としてはワイドなトレッドはギャランL並で、ホイールベースの比率は理想の黄金分割に近いとされています。


フロントビュー ・                           ・リアビュー・・


<インテリア>

確実なハンドルさばきを約束する握りの太いステアリングは、3本スポークの本格派。
男の手にぴったりと決まるレザータッチのシフトノブ、黒いパネルに浮きほりされた4連丸型メータは、一見5連メータ風ですが、一番右はベンチレーションの通風ロ。
タコメーターを備え、操作しやすいスイッチなど、ドライバーの俊敏なテクニックが存分に発揮できるコクピットです。

また、豪快なダッシュ、鋭く切れ込むコーナーリングにも安全にドライバーをホールドするバケットタイプのハイバックシートは標準装備。
レッグスベースも充分に確保し、大型アクセルペダルなども踏みやすく配置。長距離ドライブに疲れを感じさせません。
インテリアのカラーも落ち着いたダークトーンで統一。着座したその瞬間にスポーツ車FTOの、鼓動が伝わってきます。

・          ・
・・計器盤はメカニズムの意思表示。確かな数字が語りかけてきます。 ・    ・豊かに広がる室内空間。スポーティなムードが迫ってきます。・  ・


<運動性能>

当時の国産車としては、極端に幅広なプロポーションのクーペボディに包まれる足回りやパワートレーン等のメカニズム・コンポーネンツの多くは、コルトギャランからの流用でしたが、エンジンはまったくの別物。

エンジンは本来、デリカなどの商用車として新たに開発された、プッシュロッドOHV、1400cc、86馬力のシングルキャブ仕様「ネプチューン・4G41型」が採用され、 トランスミッションは、当初、4速MTのみでした。

当初のグレードは、コルト11-Fや1200のOHVエンジンベースの「GT」「GU」と、エアスクープと2バレル・ストロンバーグツインキャブ装着で95馬力のパワーを絞り出す「GV」の3種。
そして、'73年2月のマイナーチェンジで、SOHCの「サターン・エンジン」に換装され、同時に1600ccや5速ギアボックス付きもラインナップ。

また、新加入の1600シリーズのフラッグシップとなる走りのモデル「1600GSR」には、そのツインキャブ仕様が搭載され、カラーバンパーに黄金分割へさらに近くFRP製オーバーフェンダーや、175/70HR-13のワイドスチールラジアルタイヤにリミテッドスリップデフ、ハードに固められたサスペンションで足まわりを武装し、5速の組み合わせで最高速度は180q/hを記録。
軽量な競技ベースとしても最適でした。

ギャランGTOの影に隠れて人気は今ひとつでしたが、スパルタンムードにあふれていて、ザ ベストスポーツクーペ イン ジャパンと評価されたそのシャープな走りはランサーと共に光っていました。



<歴史>

・1971年11月 - 発表。グレードは86psの「GT」「GU」と、95psの「GV」の3種構成。全車4速MT。量販グレードの「GU」は60万円で、ギャラン
           14L-SLと同程度の価格設定で若者をターゲットにしていました。
           ホットバージョンの「GV」は、プレミアムガソリン仕様で、価格は66万円。

・1973年2月 - マイナーチェンジ。新エンジンの1400ccに加え、1600ccが追加され、OHC化されます。
           1400ccは、モアパワーの声に応え、商用車と共用であったネプチューンエンジンから、MCAシステムを採用する、SOHC、1439cc、
           92psの「サターン・4G33型」へと変更され、同時にネプチューンエンジン時のグレード「GT」「GU」「GV」は廃止。

           1400シリーズは新グレード「EL」「GL」「SL-5」が設定されますが、エンジンは全車共通。「EL」「GL」は4MT、「SL-5」は5MT。「EL」
           は前後ドラム式ブレーキのエコノミーモデルで、「GL」以上はフロントディスクとなります。

           更に、シングルキャブの100psと、ストロンバーグツインキャブで110psを発揮する、2種類の1597cc、「サターン・4G32型」が追加。
           1600シリーズには、全車5速MTが組み合わされ、シングルキャブには「SL」、ツインキャブには「GS」と「GSR」のグレードが設定。
           ホッテストバージョンとなる「GSR」には当時流行のオーバーフェンダーが装着され、FTOのスポーティーイメージが高まりました。

・1973年10月 - 安全対策が施されるとともに、バリエーションが1600が3車種(「SL」「GS」「GSR」)、1400が3車種(「EL」「GL」「SL-5」)の計6車種
             に増加しました。

・1974年10月 - 車種を整理、縮小。1600の「GS」、1400の「EL」が消滅し、他グレードも安全対策を実施し、4種となります。

             また、保安基準改正による安全対策によりオーバーフェンダー付き「GSR」は廃止となり、タイヤもサイズダウン。 商品力向上に
            「GSR」専用カラードグリルとGS車標準の各部メッキモール化。ボディカラーもアテネオリーブにフジホワイトの2色となる、オーバー
            フェンダー無しのGSRが生産されます。

・1975年3月 - 後継となるランサーセレステが登場し併売されますが、同年8月頃に生産を終了しフェードアウト。
              2代目FTOの登場までは19年の間隔が空きます。


<エンジン>

ネプチューン・エンジン

4G41型 直列4気筒OHV1378cc
シングルキャブ仕様 86PS/6000rpm (1400、「GT」「GU」)
ツインキャブ仕様   95PS/6300rpm (1400、「GV」)

サターン・エンジン

4G33型 直列4気筒SOHC1439cc
シングルキャブ仕様 92PS/6300rpm (1400、「EL」「GL」「SL-5」)

4G32型 直列4気筒SOHC1597cc
シングルキャブ仕様 100PS/6300rpm (1600、「SL」)
ツインキャブ仕様   110PS/6700rpm (1600、「GS」「GSR」)



写真は1600GSエンジン


<車名の由来>

FTOというネーミングはイタリア語の「Fresco Turismo Omologato(フレスコ・ツーリスモ・オモロゲート)」の略で、直訳するとイタリア語で「(レース車両として)公認されたフレッシュツーリング」「公認された新鮮なフィーリングを持つ車」となります。

兄賞分、GTOの「公認されたグランドツーリング」と揃えたネーミングともなります。



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